草の根無償資金協力プロジェクト署名式
(雲南省鎮康県大寨小学校建設計画)
(雲南省徳欽県昇平鎮阿東村橋梁建設計画)2008年11月21日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「雲南省鎮康県大寨小学校建設計画」及び「雲南省徳欽県昇平鎮阿東村橋梁建設計画」の贈与契約(G/C)署名式が雲南省昆明市で行われ、冨田昌宏・在重慶日本国総領事、李嶸・雲南省商務庁副庁長、尚東紅・鎮康県人民政府県長、立青尼瑪・徳欽県昇平鎮人民政府鎮長その他各関係者が出席しました。
鎮康県人民政府とのG/C署名式 昇平鎮人民政府とのG/C署名式
「雲南省鎮康県大寨小学校建設計画」とは
本プロジェクトは、日本国政府の無償資金協力により、国家級貧困県である鎮康県のモウ堆郷大寨村(「モウ」は孟へんに力)において、危険家屋に指定されている大寨小学校の校舎、学生宿舎及び学生食堂を再建する資金87,719ドル(約60万人民元相当)を支援する計画です。
鎮康県は、雲南省の省都昆明市の南西部約883キロに位置し、同県の西側はミャンマーとの国境地帯です。同県住民の生活は非常に貧しく、本プロジェクトの実施地である大寨村では住民の平均年間収入が588元という状況にあります。初等教育の充実は貧困脱却には不可欠な条件ですが、大寨村唯一の小学校である大寨小学校は永年の使用により損傷が著しく、校舎、学生宿舎等はともに危険家屋に指定されており、学習環境、生活環境の早急な改善が求められています。
危険家屋に指定されている校舎 天井に穴が開いている教室本プロジェクトの実施後、新校舎等完成により多くの生徒が安全な環境で学校生活を送ることができるようになり、将来的には生徒たちの卒業後の進学・就職機会も増加して、地域全体の生活水準の向上につながると期待されています。
「雲南省徳欽県昇平鎮阿東村橋梁建設計画」とは
本プロジェクトは、日本国政府の無償資金協力により、国家級貧困県に指定されている徳欽県の昇平鎮阿東村において、老朽化した木造橋梁3本をコンクリート橋梁に架け替える資金87,847ドル(約60万人民元相当)を支援する計画です。
徳欽県は、雲南省の北西部の山岳地帯に位置し、生活環境・生活水準はともに大変厳しい状況にあります。昇平鎮阿東村の村道には3本の木造橋梁があり、同地区と付近の国道を結ぶ重要な役割を果たしていますが、毎年のように発生する洪水の度に補修が必要で、さらに冬季は通行困難となるため、一刻も早いコンクリート橋梁への架け替えが求められています。
丸太を通しただけの橋梁① 基礎部の損傷が著しい橋梁②本プロジェクトの実施後は、同村の交通状況が大幅に改善されることで、同地域全体の経済発展が促進されると期待されています。
当館は、この2件のプロジェクトが早期に完成し、この地域における社会的発展と生活水準・福利の向上に貢献し、住民の方々がその効果を享受できることを願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通じて、日本と雲南省の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。
(了)